JDM Archive

日産 / SKYLINE

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日産 スカイライン(V37型)

2014年に登場した13代目スカイライン。インフィニティとの共通設計を採用し、ハイブリッドシステムや先進運転支援技術を導入した。2019年には日産独自のフロントデザインとV6ツインターボエンジンを採用し、400RやNISMOなどの高性能モデルも展開された。

主要諸元

生産2014–
ボディ4ドアセダン
市場Japan
全長4790–4835 mm
全幅1820 mm
全高1440–1450 mm
ホイールベース2850 mm
車両重量約1650–1910 kg

パワートレーン

200GT-t gasoline grades; 2014-2019 Japanese market

274A

エンジン
Inline 4-cylinder / 1991 cc / Turbocharged
最高出力
155 kW (211 PS) @ 5500 rpm
最大トルク
350 N·m @ 1250-3500 rpm
駆動方式
FR
変速機
7-speed automatic transmission (7M-ATx)

350GT HYBRID and HYBRID GT grades; 2014-2022 Japanese market

VQ35HR

エンジン
V6 / 3498 cc / Naturally aspirated
最高出力
225 kW (306 PS) @ 6800 rpm
最大トルク
350 N·m @ 5000 rpm
モーター
HM34: 50 kW (68 PS)
駆動方式
FR / ATTESA E-TS AWD
変速機
7-speed electronically controlled hybrid transmission

GT, GT Type P and GT Type SP 3.0L V6 twin-turbo grades; 2019 onward Japanese market

VR30DDTT

エンジン
V6 / 2997 cc / Twin-turbocharged
最高出力
224 kW (304 PS) @ 6400 rpm
最大トルク
400 N·m @ 1600-5200 rpm
駆動方式
FR
変速機
7-speed automatic transmission (7M-ATx)

400R and 400R Limited grades; 2019 onward Japanese market

VR30DDTT

エンジン
V6 / 2997 cc / Twin-turbocharged
最高出力
298 kW (405 PS) @ 6400 rpm
最大トルク
475 N·m @ 1600-5200 rpm
駆動方式
FR
変速機
7-speed automatic transmission (7M-ATx)

Skyline NISMO and NISMO Limited; introduced in 2023 for the Japanese market

VR30DDTT

エンジン
V6 / 2997 cc / Twin-turbocharged
最高出力
309 kW (420 PS) @ 6400 rpm
最大トルク
550 N·m @ 2800-4400 rpm
駆動方式
FR
変速機
NISMO-tuned 7-speed automatic transmission (7M-ATx)

国内仕様・グレード

グレード群

ハイブリッド系

VQ35HRとHM34モーターを組み合わせたハイブリッド仕様をまとめた閲覧用分類。

350GT HYBRID

VQ35HR · FR

モデルイヤー
2014年2月発売時
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
FR

350GT HYBRID Type P

VQ35HR · FR

モデルイヤー
2014年2月発売時
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
FR

350GT HYBRID Type SP

VQ35HR · FR

モデルイヤー
2014年2月発売時
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
FR

350GT FOUR HYBRID

VQ35HR · ATTESA E-TS AWD

モデルイヤー
2014年2月発売時
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
ATTESA E-TS AWD

350GT FOUR HYBRID Type P

VQ35HR · ATTESA E-TS AWD

モデルイヤー
2014年2月発売時
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
ATTESA E-TS AWD

350GT FOUR HYBRID Type SP

VQ35HR · ATTESA E-TS AWD

モデルイヤー
2014年2月発売時
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
ATTESA E-TS AWD

350GT HYBRID Type P Cool Exclusive

VQ35HR · FR

モデルイヤー
2015年12月特別仕様車
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
FR

350GT HYBRID Type SP Cool Exclusive

VQ35HR · FR

モデルイヤー
2015年12月特別仕様車
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
FR

350GT FOUR HYBRID Type P Cool Exclusive

VQ35HR · ATTESA E-TS AWD

モデルイヤー
2015年12月特別仕様車
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
ATTESA E-TS AWD

350GT FOUR HYBRID Type SP Cool Exclusive

VQ35HR · ATTESA E-TS AWD

モデルイヤー
2015年12月特別仕様車
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
ATTESA E-TS AWD

GT(HYBRID)

VQ35HR · FR

モデルイヤー
2019年9月マイナーチェンジ時
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
FR

GT Type P(HYBRID)

VQ35HR · FR

モデルイヤー
2019年9月マイナーチェンジ時
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
FR

GT Type SP(HYBRID)

VQ35HR · FR

モデルイヤー
2019年9月マイナーチェンジ時
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
FR

GT(HYBRID・4WD)

VQ35HR · ATTESA E-TS AWD

モデルイヤー
2019年9月マイナーチェンジ時
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
ATTESA E-TS AWD

GT Type P(HYBRID・4WD)

VQ35HR · ATTESA E-TS AWD

モデルイヤー
2019年9月マイナーチェンジ時
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
ATTESA E-TS AWD

GT Type SP(HYBRID・4WD)

VQ35HR · ATTESA E-TS AWD

モデルイヤー
2019年9月マイナーチェンジ時
パワートレーン
VQ35HR
駆動方式
ATTESA E-TS AWD

グレード群

2.0Lターボ系

2014年に追加された274A型直列4気筒ターボ搭載車の分類。

200GT-t

274A · FR

モデルイヤー
2014年6月ターボ追加時
パワートレーン
274A
駆動方式
FR

200GT-t Type P

274A · FR

モデルイヤー
2014年6月ターボ追加時
パワートレーン
274A
駆動方式
FR

200GT-t Type SP

274A · FR

モデルイヤー
2014年6月ターボ追加時
パワートレーン
274A
駆動方式
FR

200GT-t Type P Cool Exclusive

274A · FR

モデルイヤー
2015年12月特別仕様車
パワートレーン
274A
駆動方式
FR

200GT-t Type SP Cool Exclusive

274A · FR

モデルイヤー
2015年12月特別仕様車
パワートレーン
274A
駆動方式
FR

グレード群

V6ツインターボ系

2019年のマイナーチェンジで導入されたVR30DDTT搭載の標準出力仕様。

GT

VR30DDTT · FR

モデルイヤー
2019年9月マイナーチェンジ時 / 2022年10月一部仕様変更時
パワートレーン
VR30DDTT
駆動方式
FR

GT Type P

VR30DDTT · FR

モデルイヤー
2019年9月マイナーチェンジ時 / 2022年10月一部仕様変更時 / 2025年12月400R Limited発売時
パワートレーン
VR30DDTT
駆動方式
FR

GT Type SP

VR30DDTT · FR

モデルイヤー
2019年9月マイナーチェンジ時 / 2022年10月一部仕様変更時 / 2025年12月400R Limited発売時
パワートレーン
VR30DDTT
駆動方式
FR

グレード群

高性能グレード

400RおよびNISMO系の高出力仕様をまとめた閲覧用分類。

400R

VR30DDTT · FR

モデルイヤー
2019年9月マイナーチェンジ時 / 2022年10月一部仕様変更時 / 2025年12月400R Limited発売時
パワートレーン
VR30DDTT
駆動方式
FR

NISMO

VR30DDTT · FR

モデルイヤー
2023年9月NISMO発売時
パワートレーン
VR30DDTT
駆動方式
FR

NISMO Limited

VR30DDTT · FR

モデルイヤー
2024年NISMO Limited
パワートレーン
VR30DDTT
駆動方式
FR

400R Limited

VR30DDTT · FR

モデルイヤー
2025年12月400R Limited発売時
パワートレーン
VR30DDTT
駆動方式
FR

本文

背景

1957年にプリンス自動車工業の前身である富士精密工業から誕生したスカイラインは、日本の自動車史において長い歴史を持つ車名のひとつである。1966年の日産自動車とプリンス自動車工業の合併以降もその名は受け継がれ、スポーツセダンとして独自の地位を築いてきた。

2014年2月に発売されたV37型は、通算13代目にあたる。先代V36型から基本構成を発展させながら、インフィニティQ50と共通する設計を採用し、従来のスカイラインとは異なる高級スポーツセダンとしての性格を強めた。

発売当初の日本仕様はハイブリッド車のみで構成され、フロントには日産のエンブレムではなくインフィニティのエンブレムが装着された。長い歴史を持つスカイラインにとって、海外向け高級ブランドとの関係を明確に打ち出した世代であった。

一方、2019年の大幅なマイナーチェンジでは日産のエンブレムとVモーショングリルが復活し、スカイライン独自の伝統と最新技術を融合させる方向へと転換した。

開発とプラットフォーム

V37型は、フロントにエンジンを縦置きする後輪駆動系の車両構成を継承し、インフィニティQ50と基本設計を共有するプレミアムセダンとして開発された。

車体には高い剛性と走行安定性が求められ、前輪にダブルウィッシュボーン式、後輪にマルチリンク式の独立懸架サスペンションを採用した。

また、V37型を象徴する技術のひとつが、ステアリング操作を電気信号によって伝達するダイレクトアダプティブステアリング(DAS)である。

従来の機械的な操舵系とは異なり、電子制御によって操舵応答を調整できることが特徴で、路面から伝わる不要な振動を抑えながら、運転者の操作に対する応答性を高めることを目指した。

DASは初期のハイブリッド車を中心に採用され、後年の仕様変更によって設定が異なる。V37型は、機械的な基本性能だけでなく、電子制御による走行性能の進化を積極的に取り入れた世代である。

デザインと室内

登場時のV37型は、インフィニティのデザイン言語を取り入れた流麗な4ドアセダンとして仕上げられた。

フロントには大型のダブルアーチグリルと鋭い形状のヘッドランプを配置し、ボディ側面には前後のフェンダーを強調する曲面を採用した。従来のスカイラインが持つスポーティな印象を残しながら、国際的なプレミアムセダンとしての存在感を重視した造形である。

室内には上下2画面を組み合わせたインフォテインメントシステムを採用し、車両情報、ナビゲーション、空調などの操作を集約した。

インテリアは運転席を中心とする構成を基本とし、上級グレードでは本革シートや充実した快適装備を設定した。

2017年のマイナーチェンジでは、フロントグリルやバンパーの意匠を変更するとともに、ステアリングホイールやシフトノブなどの内装部品も見直された。

2019年の大幅改良では、日産のVモーショングリルとブランドエンブレムを採用した。リアにはスカイラインの伝統を象徴する丸型4灯のテールランプを意識したLEDランプを配置し、歴代モデルとの視覚的なつながりを強めている。

パワートレーン

V37型には、販売時期によって複数のパワートレーンが設定された。

2014年の発売当初は、3.5L V型6気筒自然吸気エンジン「VQ35HR」と電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを採用した。

エンジン単体の最高出力は306PS、モーターの最高出力は68PSで、システム最高出力は364PSとされた。後輪駆動仕様に加え、四輪駆動仕様も用意された。

同年6月には、2.0L直列4気筒ターボエンジン「274A」を搭載する200GT-tが追加された。このエンジンはダイムラーとの技術協力によるもので、最高出力211PSを発生した。

2019年の大幅改良では、従来の2.0Lターボに代わって3.0L V型6気筒ツインターボエンジン「VR30DDTT」を導入した。

通常仕様は最高出力304PSを発生し、高性能モデルの400Rでは405PSまで高められた。

さらに2023年に登場したスカイラインNISMOでは、専用チューニングによって最高出力420PSを実現した。

なお、これらの出力値は各仕様のエンジン出力またはハイブリッドシステム出力を区別したものであり、設定時期やグレードによって搭載されるパワートレーンは異なる。

先進運転支援技術

V37型は、日産の先進運転支援技術を積極的に導入したモデルでもある。

初期モデルでは、前方衝突予測警報、エマージェンシーブレーキ、車線逸脱防止支援などを組み合わせた全方位運転支援システムを採用した。

2016年には安全装備の標準化が進められ、幅広いグレードで先進運転支援機能を利用できるようになった。

2019年の大幅改良では、ハイブリッド車に「プロパイロット 2.0」を設定した。

プロパイロット 2.0は、高速道路の同一車線内において、一定の条件を満たす場合にハンズオフ走行を可能とする運転支援システムである。

高精度地図データ、周囲を監視するセンサー、ドライバーモニタリングなどを組み合わせ、運転者による監視を前提として操舵、加減速などを支援する。

ただし、完全自動運転を実現するものではなく、使用には道路状況やシステム作動条件による制約がある。

2022年9月にはハイブリッド車の販売が終了したため、V37型におけるプロパイロット 2.0搭載車の設定も終了した。

2019年の大幅改良と400R

2019年7月に発表された大幅なマイナーチェンジは、V37型の歴史における大きな転換点となった。

外観ではインフィニティのエンブレムを廃止し、日産のエンブレムとVモーショングリルを採用した。

この変更は単なるデザインの刷新にとどまらず、スカイラインを日産ブランドのスポーツセダンとして改めて位置付ける意味を持っていた。

同時に導入された400Rは、3.0L V6ツインターボエンジン「VR30DDTT」を専用チューニングした高性能グレードである。

最高出力405PS、最大トルク475N・mを発生し、7速オートマチックトランスミッションと後輪駆動方式を組み合わせた。

400Rという名称は、1990年代に登場したR33型スカイラインGT-Rをベースとする「NISMO 400R」を想起させるものだが、V37型の400RはGT-Rではなく、スカイラインセダンの高性能仕様として開発されたモデルである。

専用のエンジン制御に加え、走行性能に合わせた足まわりやブレーキなどを採用し、快適性とスポーツ性能の両立を目指した。

スカイラインNISMO

2023年8月、日産はV37型をベースとする高性能モデル「スカイラインNISMO」を発表した。

NISMOのレース活動や高性能車開発で培われた技術を取り入れ、エンジン、シャシー、空力性能などを総合的に見直したモデルである。

VR30DDTT型3.0L V6ツインターボエンジンは専用チューニングによって最高出力420PS、最大トルク550N・mを発生する。

また、専用のサスペンション、タイヤ、ブレーキ制御などを採用し、通常の400Rとは異なる操縦特性を与えられた。

外観にはNISMO専用のフロントバンパー、サイドシルプロテクター、リアスポイラーなどを装着し、空力性能と冷却性能の向上が図られた。

スカイラインNISMOは1,000台限定で販売され、さらに特別仕様車の「NISMO Limited」が100台限定で設定された。

長年にわたりスポーツセダンとして発展してきたスカイラインの伝統を、現代の高性能技術によって表現したモデルといえる。

年次更新とモデルの変遷

V37型は2014年の登場以降、複数回の改良を受けながら長期にわたり販売が継続された。

2014年2月には3.5Lハイブリッド仕様が発売され、同年6月には2.0Lターボ仕様の200GT-tが追加された。

2016年には全方位運転支援システムの標準装備化など、安全性能の向上が図られた。

2017年12月には外観と内装を中心とするマイナーチェンジが実施された。

2019年には大幅なデザイン変更とパワートレーンの刷新が行われ、3.0L V6ツインターボを搭載するGT系と400Rが登場した。同時にハイブリッド車にはプロパイロット 2.0が設定された。

2020年以降もボディカラーや装備の変更が続き、2022年9月にはハイブリッド車の販売が終了した。

2023年には高性能モデルのスカイラインNISMOが追加され、V37型のスポーツセダンとしての性格がさらに強調された。

2025年にも一部仕様変更や特別仕様車の追加が行われ、登場から10年以上が経過した後も同一世代の販売が継続されている。

スカイライン史における位置

V37型は、スカイラインの歴史のなかでも特に大きな変化を経験した世代である。

登場当初はインフィニティQ50との共通性を前面に出し、従来の国産スポーツセダンから国際的なプレミアムセダンへと性格を変化させた。

一方、2019年の改良では日産のブランドアイデンティティと丸型4灯テールランプの意匠を取り戻し、歴代スカイラインとの連続性を改めて強調した。

また、ハイブリッドシステム、ダイレクトアダプティブステアリング、プロパイロット 2.0などの先進技術を導入する一方、400RやNISMOでは高出力のV6ツインターボエンジンを採用し、走行性能を追求する姿勢も維持した。

かつてのスカイラインGT-Rとは異なる発展を遂げながらも、技術革新とスポーツ性能を重視する伝統を受け継いだことが、V37型の大きな特徴である。

長期にわたる販売期間のなかで、インフィニティとの共通化から日産独自のスポーツセダンへの回帰までを経験したV37型は、現代のスカイラインを理解するうえで重要な世代と位置付けられる。

ギャラリー

出典

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